JR稲毛駅東口 駅前 千葉総合歯科稲毛 歯科医師 相馬です。
今回は、根尖性歯周組織疾患についてお話させていただきます。
歯髄が失活して歯髄壊死や歯髄壊疽の状態に陥ると、根尖歯周組織には分解した組織による化学的刺激や細菌的刺激(感染)が加わり、生体側は局所で処理しようとする防御機構として炎症反応(根尖性歯周炎)を起こします。
根管からの刺激を生体が防御するために必要な炎症の場は、破骨細胞が周囲歯槽骨を吸収することで確保され、炎症性肉芽組織が増大し、病変が拡大していきます。
根尖性歯周組織疾患は、全身的にも悪影響を及ぼし、腎臓、循環器、関節などの疾患、結節性紅斑や掌蹠膿疱症などの皮膚疾患、肉芽腫性口唇炎などを発症することがあります。
根尖性歯周組織疾患の原因として主に挙げられるのは、歯に過度の力がかかり、歯冠部に加わった外力が、根尖へ伝わり根尖歯周組織が損傷を受け発症することで生じる物理的刺激や壊死歯髄やその分解産物、根管内の炎症性滲出液などの科学的刺激、根管内細菌による細菌的刺激などがあります。細菌感染の経路としてはう蝕や外傷による歯の亀裂、破折、咬耗や摩耗によっておこる歯冠側からの感染と歯周疾患の進行に伴う根尖部や根側部、分岐部方向からの感染、隣接歯の大きな根尖病変が根尖まで到達する隣接歯からの感染、非歯原性嚢胞や腫瘍、埋伏歯による歯根の圧迫による吸収、全身的疾患からの血行性感染などがあります。
また、根尖性歯周組織疾患には急性炎と慢性炎があります。急性炎とは、自発痛があり、つい良い咬合咀嚼痛と歯肉の発赤・腫脹、圧痛があるものをいいます。また慢性炎はほとんど自覚症状がなく、腫脹があっても圧痛はなく、触診や打診にも疼痛がなく、エックス線写真で異常が発見されるものをいいます。
治療方針としては主に感染根管治療を行います。患歯の根管内は、細菌と細菌の産生物、歯髄組織の融解産物などで満たされているので、感染根管治療では、機械的清掃と化学的清掃を併用してこれらの有害物質を除去し、根管形成、洗浄、消毒を行い、根管を緊密に充填します。しかし、経過不良の場合は、歯根尖切除法などの外科治療により原因を除去することもあります。
千葉総合歯科稲毛では虫歯や歯周病だけでなく総合的に患者様の健康に携わっていきたいと思っています。
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