こんにちは。
JR稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛矯正歯科
歯科衛生士の廣瀬です。
毎週、スタッフ全員で定期的に書いているこのブログ
毎日バタバタ過ごしているうちにあっという間に自分のブログ投稿
の番が回ってきました!
何について書こうか考えている時に、
前回私が書いた少年の歯茎のことを思い出しました。そこで、
少年の歯茎の経過についてお話していこうかと思います。
少年は歯茎の炎症がなかなか治まらず、
何故だろうと原因を追求しているところです。前回の時点で、
「スピロヘータ」
といわれる歯周病の原因菌がたくさん住みついていることがわかり
ました。スピロヘータとは、
歯周病の代表的な細菌で動画で見ると回転しながら活発に動いてい
るのですぐにわかります。 本来は口腔内にいてはいけない悪玉菌で、
この菌がいると歯周病が進行中、
あるいは歯周病が進行しやすい状態にあると言えます。
このスピロヘータが少年の口腔内に大量に住みついていることがわ
かりました。スピロヘータを減らすために「ペリオバスター」
と言われる、
歯磨き粉を使ってもらいスピロヘータを消失させようと、
少年には歯磨きを頑張ってもらうことになりました。
ペリオバスターを使い始め約2ヶ月後、
細菌検査を再び行ったところ、残念。
スピロヘータがあまり減少していませんでした。
毎日ペリオバスターを使用して歯磨きを頑張っていたようですが、
ペリオバスターだけでは減少が難しかったようです。
若い少年でしたので、
抗生剤を服用してもらうのは避けていましたが親御さんと相談して
、
早めに炎症を抑えて欲しいとのお話だったので抗生剤を服用してみ
ることになりました。
内服薬「ジスロマック」
1日に2錠を3日間服用します。強い抗菌力を発揮す
る抗生物質で、静菌作用として菌の増殖を抑えます。
また、次回は「SMT」という唾液検査薬を実施し、
唾液の状態も調べてみようと思っています。
SMTとは、唾液の作用の力をを6項目に分けて調べます。
・むし歯菌
むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、
歯の健康を損なうことが知られています。
・酸性度(口腔内のpH)
唾液の酸性度が高い(唾液のpHが低い)と、
口腔内の環境は酸性になり、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)
しやすいことが知られています。
・緩衝能(かんしょうのう)
唾液にはむし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)
がありますが、その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解(
脱灰)しやすいことが知られています。
・白血球
歯と歯茎の境目(歯周ポケット)で細菌や異物が増加すると、
生体の防御作用により唾液中の白血球が増加することが知られてい
ます。
・タンパク質
口腔内の細菌や、歯と歯茎の間にある歯垢(プラーク)
の影響により、
唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。
・アンモニア
口腔内の細菌数が多いと、
唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、
口臭等の原因になるといわれています。
これらの項目が平均値なのか、
高いのか低いのかと調べることでリスク因子を理解し、
自分にあった口腔清掃を行うことができます。
若い少年の歯茎の炎症の原因追求は、
まだまだ時間がかかりそうです。
皆さんも気になることがありましたら何でもご相談ください。
スタッフ一同皆さまのご来院を心よりお待ちしております。