こんにちは。 JR 稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニック 歯科医師の玉木です。
来たる4月18日は「良い歯の日」です。今日はお口の健康と体の健康についてお話しします。
まず、お口の中は28本の歯とそれを支える骨と歯ぐきからなります。それらが健康であることでしっかりと食べること・話すことができます。しかし、いずれかに問題があるとお口の正常な機能に問題が生じるだけではなく、全身の病気をも引き起こしてしまうことがあるのです。
高齢者になるほど、歯の喪失は進んでいきお口の機能は衰えていきます。2016年の歯科実態調査では55歳以降で歯の減少が急激に進み65‐74歳で平均歯数が約21本、75歳以上で平均歯数が約15.7本との統計が出ています。虫歯や歯周病で失った歯の分の働きを残った歯で負担することになるので、歯を失い始めると歯の負担が増加し加速度的に歯を喪失していってしまうケースが多いです。
歯が19本以下で義歯を使用していない人はしっかり噛みしめることができず、よろめいた時に元の姿勢に戻る力がなく転倒のリスクが高いといわれています。腰や足の骨の骨折などでは要介護・要支援になってしまうこともあります。
しっかり噛めない、飲み込めないことで栄養が不足し体が衰弱する「オーラルフレイル」という言葉も最近は注目をされてきています。
しっかり噛めないことはそれだけの問題があるのです。大切なのは歯を失う前に虫歯、歯周病の予防をすることと、歯を失ったときに適切な対応をすることです。歯がなくなってしまってからでも、義歯やインプラント治療などで噛めるようにすることでリスクを減らすことができます。
また、歯周病と様々な病気との関連についてもいろいろなことが分かってきています。
中等度の歯周病の歯周ポケット付近の歯肉の炎症の面積は手のひら大にもなるそうです。常にそれだけの炎症を治療せずに放置しておくことは、体にも悪影響が出てしまうことは想像できるかと思います。この炎症部分からでてくる炎症性物質や毒性を持つ物質がさまざまな病気に影響を与え、リスクをあげてしまうことが明らかになっています。
糖尿病や動脈硬化などの血管疾患、低体重児出産・早産、誤嚥性肺炎、骨粗鬆症などが代表的な病気ですが、近年の研究によって続々と新しい病気との関連が見つかってきています。(がんやアルツハイマー、脂肪肝炎など)
また、最近の研究では口の中の歯周病原菌や常在菌が腸内の細菌叢のバランスを悪化させることが分かってきています。腸は体の中でも大きな免疫系の一つであり、腸内細菌のバランスが崩れることで感染の予防や発がん物質の抑制などに悪影響を及ぼしてしまう可能性があるそうです。クローン病や潰瘍性大腸炎との関連も報告されています。
こういった病気になってしまうことは確かに恐ろしいことですが、歯周病の予防によって病気のリスクを減らすことが出来るのも確かです。
口は万病のもととも言われています。いつまでもご自身の歯でしっかりと噛んでおいしくお食事をとりたいですよね。
私たち千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニックでは、皆様のお口の中の健康のためにお手伝いが出来ればと考えております。
スタッフ一同皆さまのご来院をお待ちしております。