こんにちは。 JR 稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニック 歯科医師の玉木です。
夏の暑さも過ぎ、秋の訪れを感じさせる季節となりました。
さて、本日は親知らずについてお話させていただきます。
親知らずとは、歯列の最後方から生えてくる歯で、歯科用語では「第三大臼歯」「智歯」「8番」と呼ばれる歯の別名です。
20歳代頃に歯肉から頭を出してくることがあるため、「親が知らずに生えてくる歯」といった意味での名前だそうです。
皆さまは、ご自身の親知らずがどのようにして生えているか、鏡を見るなどして気にしたことはありますか?
親知らずがもともと全くない方もいらっしゃいますが、多くのケースは以下の生え方に分類できます。
➀親知らずがまっすぐ他の歯と同じように生えている
➁親知らずが斜め、横向きに生えており歯肉から頭を出している
③親知らずが完全に骨に埋まっており歯肉から頭を出していない
この中で特にトラブルを起こしやすいのが➁の生え方をしている親知らずです。一つ手前の歯に突っかかるような生え方をしているのが特徴で、手前の歯との間に汚れが入り込みやすく、親知らず自体や手前の歯が虫歯になりやすかったり周囲の歯肉を腫れさせてしまう(智歯周囲炎)ことが多いです。また手前の歯列を後ろから押すような力がかかるため歯並びの悪化にも関係することがあります。
親知らずを抜歯したほうが良いかお困りの方は多くいらっしゃいますが、判断基準としては上記で➀③の生え方をしており、問題がない親知らずに関しては積極的な抜歯をしないことが多いです。
以下のようなトラブルがある・あるいは今後トラブルが起こる可能性の高い親知らずに関しては抜歯を推奨します。
➀親知らず自体が虫歯になってしまっている
➁親知らずが原因で手前の歯が虫歯になっている、あるいは虫歯になる可能性が高い
③親知らずが原因で周囲の歯肉に炎症・腫れを起こしている
④歯並びへの悪影響が予測される(歯科矯正後の後戻りなど)
⑤歯肉や頬を傷つけてしまいやすい
⑥かみ合わせに悪影響を及ぼしている
また、親知らずの抜歯処置には生え方によりリスクを伴うため、実際は抜くメリットとリスクなどの兼ね合いを考える必要があります。親知らずが骨の深い所に位置している・親知らずと神経との距離が近い・親知らずの根が複雑な形態をしている、などの場合は抜歯の難易度が高いことが多く、抜歯をする際にも相応のリスクがあります。
当院では歯科用CTの設備があるため、一般的な歯科の二次元的なレントゲンの写真だけでは分からないような親知らずや骨の立体構造や、神経との位置関係を精査することが可能です。そのため高い精度で抜歯の難易度の判定が可能で、より正確な抜歯を行うことができます。
親知らずについてお悩みのトラブルがある方、抜歯したほうが良いかお困りの方、ぜひ一度ご相談させてください。
スタッフ一同皆さまのご来院をお待ちしてります。