JR 稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニック 歯科医師北野です。
今日は11月8日”いい歯の日”です。皆さんは定期検診に歯医者に通われていますか?
今日はいい歯の日ですので、改めて歯の大切さをデータとともに見ていきたいと思います。
・歯を失い、噛む力が弱くなると認知症発生リスクは最大1.9倍
65歳以上の健康な人を対象に歯の数と義歯の状態を調査した研究では
年齢、疾患の有無、生活習慣に関わらず、20本以上歯が残っている人と比べて、歯がほとんど無く義歯を使用していない人は、認知症発生のリスクが最大1.9倍と高くなることがわかっています。噛む機能が失われると、記憶や認知能力などの脳の機能が低下する可能性があると推測されています。認知症がまだまだ解明されていないことが多いため、噛む機能が解決することで認知症が解決するとは言えませんが、認知症発生リスクを下げる可能性はあります。
・歯が少ない人は転倒するリスクが2.5倍
歯が19本以下で義歯を使用していない人は、歯が20本以上の人と比較して転倒するリスクが2.5倍に高まるという研究結果があります。
高齢者にとって転倒は骨折や頭部の外傷など大きな怪我につながりやすく、たった一度の転倒で寝たきりになることもあるとされています。
・歯が少ない人は要介護状態になりやすい
歯が19本以下で義歯を使用していない人は、歯が20本以上の人と比較して1.2倍要介護状態になる危険性が高いという研究結果もあります。
・歯を失う原因ベスト3
1位は「歯周病」(37%)
お口の中の菌が原因でかかる病気です。成人の約70%が有していると言われています。歯周病は高齢者の病気ではなく、若い人でも糖尿病や肥満、早産、低胎児出産、心筋梗塞、脳梗塞と関係していると言われています。
2位は「虫歯」(29%)
お口の中の菌が原因でかかる病気です。神経まで到達すると激しい痛みが出ます。されに放置すると神経が壊死してさらに菌が繁殖します。その菌が血液を通して全身に広がり、最悪の場合死に至ることもあります。
3位は「破折」(18%)
1位と2位は普段の歯磨き、定期検診・定期的なクリーニングで予防が可能ですが、破折は事故などの外傷ではなく、神経を取った歯が脆くなって、噛む力で割れてしまうことが原因と考えられています。本来は虫歯由来で神経を取ることになるので、虫歯を予防することで将来の破折リスクは下げられます。
しかし、既に神経のない歯は定期検診などでは予防できません。
夜寝ている間に歯に装着する「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースを用いて歯に加わる負担を軽減させる方法や咬筋という噛みしめる筋肉に注射をして筋力を弱めるボツリヌス療法があります。
・オーラルフレイルの人が抱える死亡リスクは2倍以上
加齢に伴うお口の機能の衰えを「オーラルフレイル」と言います。食べこぼしやむせることが増えた、滑舌が悪くなったなどの症状は要介護状態の始まりを示すサインとして注目されています。
オーラルフレイルの症状が見られる高齢者の死亡リスクは2.09倍、要介護になる可能性も約2.35倍と言われています。
オーラルフレイルは健康な状態に戻ることが可能であるとされていますので、かかりつけ歯科医院で定期的に受診することが推奨されます。
・歯科医療は治療から予防へ
歯は失うと取り戻すことができません。噛む能力も一度失うと取り戻すにはかなりの努力が必要となります。歯や噛む能力を失う前に、歯磨きや定期検診で予防する習慣をつけましょう。
千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニックでは予防歯科にも力を入れています。皆様のご来院を心よりお待ちしております。