災害時の口腔ケア

2022.03.24

こんにちは。 JR稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニック 歯科医師の玉木です。

 

先日は大きい地震がありました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げると共に一日も早い復興を心よりお祈りしております。

 

さて、本日は災害が発生した時の口腔ケアについてお話します。

そもそも、なぜ災害時に口腔ケアが必要かということをお話いたします。災害の発生時避難所での生活が余儀なくされると、歯磨き習慣の崩れによる口腔内細菌の増加、栄養不足やストレスによる抵抗力の減少、嚥下機能の低下を引き起こします。

この状態で誤嚥(食べ物が誤って気道に入ること)が起こると最近の感染などにより肺炎や全身の病気の悪化を引き起こすこともあります。阪神淡路大震災では震災に関連した肺炎で200人以上が亡くなられているとの情報があります。

また、歯周疾患と全身疾患との関連については当ブログでもお話させていただきました。

 

そういったトラブルが起きないようにするために災害時でも口腔内は清潔に保つ必要があります。最も重要なのは、歯ブラシによる清掃です。

歯ブラシがない場合は、食後に少量の水やお茶でゆすぐようにするか、テッシュペーパーで拭うだけでもある程度の効果はあります。災害支援物資として歯ブラシや洗口剤が届くこともあるようです。

水が少ない時は、おちょこ一杯分(30mlほど)の水を利用して歯磨きをします。歯ブラシを水で濡らしブラッシングをします。ブラシの汚れをこまめにティッシュペーパーで拭いながら歯磨きをおこなっていきます。最後はおちょこ一杯分の水を2~3回に分けお口をゆすぎます。

いざという時のために非常用の持ち出し袋の中に、歯ブラシや液体歯磨きの用意をしておくと良いでしょう。水のいらない歯磨きシートなども市販されているため、用意しておくと役に立つと思います。

また、口腔内が乾燥していると細菌が繁殖しやすくなります。唾液にはお口の中をきれいに保つ働きもあるため、唾液が出るようにすることも重要です。水分不足により、口腔乾燥に陥りやすいですが唾液腺マッサージにより乾燥を改善することが出来ます。

耳の下の顎の付け根や、顎下には唾液腺があり、そこを指先でもむようにすると効果的です。

 

誤嚥性肺炎について特に気を付けなくてはならないのは、高齢者の方です。もともと加齢によりのどの飲み込み能力は低下しており誤嚥が起きやすい状態です。

入れ歯には汚れが付着していき、細菌の塊であるプラークを誤嚥しやすくなります。

入れ歯を装着している方は、毎食後は入れ歯を外し洗うようにしましょう。水が自由に使えない場合でも最低一日に一回は外しティッシュペーパーで汚れをぬぐい取るようにしましょう。もし義歯洗浄剤や義歯ブラシが使えるようであれば効果的です。

 

備えあれば憂いなしと言います。災害時にはなかなかお口の中に気が届かないこともあるかもしれません。だからこそ日ごろからの口腔ケアを習慣づけ、非常時に備えることが大切です。

 

日ごろの口腔ケアについて知りたいこと、分からないことなどがあれば気軽にお尋ねください。

スタッフ一同皆さまのご来院をお待ちしております。

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