歯周病と全身疾患

2023.07.18

こんにちは。JR稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛矯正歯科 歯科医師の梅田です。

 

今回は歯周病と全身疾患について書いていきたいと思います。

歯周病と関連のある全身疾患については様々あります。

 

まずは、歯周病と糖尿病についてです。

 

糖尿病を患う方は歯周病になりやすいことがわかってきました。

一方で、歯周病になると血糖コントロールが悪くなるとも言われています。

 

出血や膿を出しているような歯周ポケットからは、炎症に関連した化学物質が血管を経由して体中に放出されています

中等度以上の歯周ポケットが口の中全体にある場合、そのポケット表面積の合計は掌(てのひら)と同じ程度と考えられています。

歯周ポケットの中身は外からはなかなか見えませんが、手のひらサイズの出血や膿が治療なしで放置されていると考えるとからだ全体からも無視できない問題であることが理解できると思います。

ポケットから出て血流にのった炎症関連の化学物質は、体のなかで血糖値を下げるインスリンを効きにくくします(インスリン抵抗性)。

そのため、糖尿病が発症・進行しやすくなります。

 

最近では歯周病と糖尿病は密接に関連していると言われており、歯周病の治療をすると血糖コントロールが改善するという研究成果も数多く報告されています。

 

ここでの「歯周病の治療」とは、患者さん自身のブラッシングによるプラークコントロールをしっかり行い、歯科医院で炎症の原因となっている歯石を確実に取り除く(スケーリング)ことです。

そうすることで歯肉の炎症をコントロールできればインスリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善するということが、日本での研究を含めた多くの臨床研究で報告されています。

 

次に誤嚥性肺炎についてです。

 

正常な嚥下とは、食べ物や唾液を認知し口から取り込み、食道を通って胃へと運ぶ動作です。一方、誤嚥とは、食べ物や唾液が食道ではなく、気管や肺に入ってしまうことです。

 

食べ物を飲み込む時は、喉頭蓋が気管に蓋をして唾液や食べ物が食道に流れ込む仕組みになっています。

 

しかし、高齢になると嚥下反射や咳反射が低下するために誤嚥を起こしやすいです。

 

誤嚥性肺炎とは誤って気管に入った(誤嚥)唾液中の細菌などが、肺に感染して起こる病気です。

 

そして誤嚥性肺炎から見つかる細菌は、歯周病原性細菌を中心とした口腔内細菌です。

 

つまり、誤嚥性肺炎の予防のためには歯周病のコントロールが重要であるということなのです。

 

 

最後に動脈硬化と歯周病の関係について述べていきます。

動脈硬化とは、血管が厚く硬くなり、血管が狭くなってしまう病気です。

 

その動脈硬化の病巣から、歯周病の原因となる細菌が見つかっております。

 

このことから歯周病の原因となる細菌が歯肉から血管内に入り歯周病菌が産生する内毒素や、歯周病巣で産生された炎症性物質(サイトカイン)が原因となり、血管に炎症を起こしたり、血管を硬化させることや、血栓を作ることにより、動脈硬化を進行させていると考えられています。

 

動脈硬化の発生そのものとは関係ないとは考えられていますが、進行させてしまっているということとは関係があると考えられています。

 

歯周病でなくなれば、動脈硬化がなくなるというわけではありませんが、少なくとも進行させる原因の除去にはなりますので、歯周病の治療は動脈硬化の進行を遅らせる一つの方法であるということは言えます。

 

定期的な検診、歯のクリーニングはとても重要です。

スタッフ一同、ご来院をお待ちしております。

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