JR稲毛駅東口 駅前 千葉総合歯科稲毛 歯科医師 相馬です。
今回は、歯髄疾患についてお話させていただきます。
歯髄疾患は大きく分けて3つあります。
1.歯髄充血:う蝕細菌などの刺激により、刺激部位に限局した歯髄が軽度の炎症状態になり、刺激を除去すると炎症のない正常な状態に戻るものです。
2.急性歯髄炎:歯髄が急性の炎症状態にあるもの。疼痛などの急性症状を伴います。
3.歯髄に比較的軽微な細菌などの傷害が長期に加わることによって生じたものや、急性炎が慢性炎に移行した慢性炎症病変を言います。疼痛などの急性症状を伴いません。
まず、歯髄充血は冷たいものや空気などに誘発される一過性(数秒~1分未満)の鋭い痛みを特徴とし、自発痛はありません。初期のう蝕に由来する場合には、う蝕の除去と適切な充填により炎症は消失します。
次に急性歯髄炎の症状として初期では、急激な温度変化や齲窩(虫歯の穴)への食片圧入、甘味、酸味などによって持続性(1分以上)の疼痛を生じます。疼痛は、就寝時などに歯髄の血行が高まり内圧が亢進することなどにより生じる自発痛もあります。症状が進むと次第に激しい痛みとなり、痛みのために終夜眠れないこともあります。治療としては歯髄を可及的に全摘出する麻酔抜髄法という処置を行うことで炎症が歯髄以外に広がるのを防止し、痛みを取り除きます。
最後に慢性歯髄炎についてですが多くは深くて大きなう蝕があり、基本的に自発痛はないのですが、種類によっては咬合痛や食片圧入による疼痛などがみられます。治療としては急性歯髄炎と同様に麻酔抜髄法を行います。
以上のような歯髄疾患の原因として考えられるのは細菌的原因や物理的原因などがあります。まず、細菌的原因にはう蝕(虫歯)や外傷(歯の破折からの感染)、逆行性(歯周病など歯の周りの組織からの感染)、血行性(菌血症による感染)があります。
物理的原因には機械的原因、温度的原因、電気的原因、気圧変化があり歯痛を生じることがあります。特に機械的原因(外傷、咬耗、摩耗、アブフラクション、歯の亀裂など)に関してはそこから細菌の侵入による感染が起こることもあります。
歯髄の炎症が広がり、全部性の歯髄炎や歯髄壊死、歯髄壊疽となった場合では、根尖部周囲組織へと炎症は拡大し、根尖性歯周炎を継発します。
千葉総合歯科稲毛では虫歯や歯周病だけでなく総合的に患者様の健康に携わっていきたいと思っています。
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