歯科検診の重要性について

2022.06.18

こんにちは。 JR稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニック
歯科医師の玉木です。

先日、政府が「国民皆歯科健診」の導入を本格的に検討しているとのニュースが取り上げられました。これは国民全員を対象とし、毎年の歯科健診を義務付け歯科検診の受診率を上げる内容のようです。

歯科検診の受診率を上げるために日本歯科医師会では以前から提言されていたことではありますが、今まで歯科検診とは縁のなかった方が耳にされると寝耳に水に感じるかもしれません。
今日は、この内容に合わせ歯科検診受診の重要性についてお話しいたします。

まず、日本の歯科検診の現状についてです。
厚生労働省の資料によると過去1年間に健診を受けた人は、2人に1人程度のようです。これは、10年前のデータと比較すると、年々増加傾向にあります。
とはいえ、海外と比較すると歯科検診の受診率は低いといえます。歯科検診の受診率が高いスウェーデンでは80%以上、他の欧米でも70%ほどの受診率があるようです。
また日本においては歯科医院には予防ではなく、治療に行くものという認識の方は多くいらっしゃる印象を受けます。
歯科医院に行く理由について日本と欧米の意識を比較した調査(2014年、ライオン株式会社による)があります。その調査では日本においては歯科医院に行く理由として66%が「虫歯の治療」で最多なのに対し、アメリカとスウェーデンでは『歯の健康状態の診断』が最も多く、60%以上を占める結果でした。
これによると、欧米では予防のために歯科医院に行くが、日本ではむし歯治療をするために歯科医院に行くという傾向があるようです。そのため、歯科検診受診率は欧米のほうが高いものの、歯科の通院回数は日本のほうが多いそうです。
高齢者(80歳)の方の残っている歯の本数にも違いが出ています。アメリカ18本スウェーデン21本に対し、日本では15本という差が出ています。

2つ目に、歯科検診の重要性についてです。
古いデータですが、長期の歯科定期検診の有無で歯の本数に大きく差が出るという調査(1999年、歯科疾患実態調査)があります。それによると、40歳代くらいから差が出始め、80歳時では長期定期検診を受けていた人は平均23本の歯が残っていたのに対し、定期検診に行っていなかった人は7本のみという結果でした。
歯の本数が多いほど要介護期間が短く、健康寿命が延びると言われています。
これは、しっかり噛めるということが体の虚弱を防ぐことにつながり、寝たきりの原因の一つになっている転倒を防ぐことが出来る、というのが大きな原因になっていると思われます。
また、以前より当ブログで話題にしておりますように歯周病と多種の全身疾患との関連(糖尿病、動脈硬化・虚血性心疾患などの血管病、誤嚥性肺炎、低体重児出産・早産、認知症など)は明らかな関係性があることが分かっています。
結果として、歯科検診を行うことで、一人当たりの医科医療費を下げることが出来るのです。
今回の国民皆歯科健診の導入もそういった背景があってのものでしょう。

我々も皆様の健康のため歯科検診に誠心誠意取り組んでまいります。歯科検診の重要性について、皆様にお伝えできれば幸いです。スタッフ一同皆さまのご来院をお待ちしております。

千葉総合歯科稲毛 矯正歯科

初診の電話予約はこちら

043-445-8810

6F:043-255-8847
7F:043-445-7300
診療時間
09:00~13:00 /
14:00~18:00 /

▲:土曜、日曜は17時まで

アクセス

〒263-0043 千葉市稲毛区小仲台2-5-3 稲栄ビル1F・6F・7F [稲毛駅東口から徒歩30秒]

Calender

Calender診療カレンダー

Related links

Related links関連リンク



― Back to page top