ブラックステイン 2022.06.29 こんにちは。JR稲毛駅前 千葉総合歯科稲毛 矯正歯科・予防ケアクリニック歯科衛生士の宮内です。紫陽花のきれいな季節ですね。先日、地元にある紫陽花の有名なお寺に紫陽花を見に行きました。露の間の晴天でしたが、前日が雨だったので雨の滴が太陽の光を受けて、とてもきれいでした。ハート型の紫陽花を探しながらゆっくり休日を楽しむ事が出来ました。今回は、小児の歯の黒い着色「ブラックステイン」についてお話します。まれに小さなお子さんで、タバコのヤニかと思うくらい黒い着色が、歯肉に沿った歯の表面にべったりとついている事があります。保護者の方は、そんなに頻繁にお茶を飲ませてるわけでもないし、どうしてこんなに着色がつくんでしょう・・・。と、心配するほどかなり着色している場合があります。これは、各国で小児の約2~20%にみられると言われている、ブラックステインと呼ばれる色素沈着の一種です。審美性以外の問題は特にありません。ブラックステインの着色のメカニズムは完全には解明されてはいませんが、口腔細菌や唾液性状が関与していると考えられており、黒い色は細菌により産生された硫化鉄に由来するものとされています。ブラックステインが見られる小児の口腔内はプラークや唾液中の色素産生能をもつ細菌、Actinomyces属菌やPrevotella菌属の比率が高い事がわかっています。口腔内で、虫歯の原因菌よりも、そういった着色の原因菌が優勢であるため、虫歯になりにくいと言われています。ブラックステインが見られる小児では、唾液中のカルシウムやリンの濃度、唾液緩衝能(食事により酸性に傾いたお口の中を中性に回復させる機能)が高いとも言われており、このような細菌と唾液の性状により、ブラックステインが見られる小児は虫歯になりにくいとされています。ブラックステインは成長するにつれて自然に消失する事がほとんどです。(まれに大人の方でも少しブラックステインが残っている方を見かけます)口腔疾患を引き起こす事はありませんが、審美的な問題はあります。お家のハミガキでの除去は困難ですし、かなり強固につく着色なので歯科医院での歯のクリーニングでもなかなかきれいに落とす事は困難です。虫歯になりにくいと言われていても、虫歯にならないわけではないので、定期的に歯科医院で歯のクリーニング、フッ素塗布を受けていただく事をおすすめします。スタッフ一同皆様のご来院を心よりお待ちしております。 < 歯と緑茶の関係性について三叉神経痛について > ブログ記事一覧をみる